パソコンが熱くなる原因と熱暴走の対策

2024.06.292024.06.30

パソコンの熱暴走についてお話しします。長時間パソコンを使うと本体が熱くなることがあります。これは動画を見たり、ゲームをしているときに特に顕著です。突然電源が落ちたり、再起動を繰り返したりすることもあります。今回は、そんなパソコンの熱暴走の原因と対策についてご紹介します。ぜひ最後までお読みください。

熱暴走の原因とは？

パソコンは動作するのに電流が流れますが、このとき電子同士の摩擦で熱がいたるところで発生します。電気を使う機器では発熱は避けられない訳です。特にパソコンのプロセッサー部分は精密な集積回路で構成されており、小さな面積に多くの電線が組み込まれています。そのため、かなり熱が発生します。この熱を除去するために、パソコンにはヒートシンクと呼ばれる冷却装置が設置されています。しかし、パソコン内部は複雑に部品が組み合わさっているため、十分な通気性が保たれていません。特にノートパソコンは薄く軽く作られているため、放熱には限界があります。この結果、筐体内部に熱がこもりやすくなり、一定の温度に達するとCPUが動作を停止させることで、熱によるダメージを避けます。これがいわゆる「熱暴走」です。ブルースクリーンや突然のシャットダウン、再起動エラーなどの不具合は、熱暴走が原因であることが多いです。

パソコン熱暴走の主な理由と対策

パソコン内部から熱を逃す通気口の役割

パソコンの熱暴走を防ぐためには通風口の掃除もお勧めです。通風口はパソコン内部の熱を逃がすための場所で、ノートパソコンの場合は底面に位置しています。この通風口にゴミやホコリが溜まると、熱がうまく放出できなくなります。掃除機を使って埃を吸い取ったり、ウェットティッシュでゴミやホコリを拭き取ったり、パソコン用のエアダスターで清掃することが効果的です。

通気口の掃除：
- 通気口に埃やゴミが溜まると、パソコン内部の熱がうまく逃げなくなります。圧縮空気を使って短い噴射を行い、通気口の埃を取り除くことが効果的です。細かい部分には小さなブラシを使用して掃除します。

パソコン使用に適した場所

また、パソコンを使用する環境も重要です。室温が高すぎると、パソコンの内部温度も上昇します。一般的なパソコンの内部温度の適正範囲は40度から70度程度ですが、室温を23度程度に保つことで、内部温度も安定しやすくなります。直射日光が当たる場所にパソコンを置かないようにしましょう。エアコンのある部屋で温度を調整できる環境に設置するのが理想的です。また、ノートパソコンを使用する際には冷却ファンを使って、補助的に熱を放出させるとより効果的です。

適切な設置環境：

パソコンは硬くて平らな表面に設置し、布製の面（例えばベッドやソファ）に置かないようにします。布製の面は通気を妨げ、熱がこもる原因となります。
室温を23度程度に保ち、直射日光が当たる場所を避けることが重要です。エアコンのある部屋で温度を調整できる環境に設置するのが理想的です。

PCの作業負荷

さらに、パソコン使用中に多くのアプリを起動していると、CPUに負荷がかかり発熱します。インターネットブラウザを使用する際も、複数のタブやウィンドウを開いているとメモリを消費し、発熱の原因となります。不要なタブやウィンドウは閉じるようにしましょう。

使用状況の見直し：

多くのアプリケーションを同時に使用するとCPUに負荷がかかり、発熱の原因となります。不要なアプリやブラウザタブを閉じるようにします。
タスクマネージャーを使って高負荷のアプリを確認し、終了することが効果的です。特に多くのブラウザタブを開いたままにしないように注意しましょう。
定期的なウイルススキャンも行い、マルウェアがシステムリソースを過度に消費しないようにすることが大切です。

パソコン修理で改善された例

もし様々な対策をしても熱が収まらないときは部品の故障も考えられます。その場合は専門の修理業者に依頼することをお勧めします。

例えばCPUグリスの経年劣化

CPUグリスの劣化は、パソコンのオーバーヒートの主要な原因の一つです。経年劣化により熱伝導性能が低下し、一般的に2年に1回程度の塗り替えが推奨されています。乾燥や塊の割れが起こると、熱伝導の均一性が失われ、冷却効果が大幅に低下します。粘性の変化によってCPUとヒートシンクの密着性が悪化し、オーバーヒートのリスクが増加します。劣化したグリスはCPUの性能低下や不安定な動作の原因ともなります。