Windows11の初期セットアップに重大な変更!Microsoftアカウントが完全必須に?

Windows11を初めてインストールするとき、インターネット接続やMicrosoftアカウントを必ず用意しなければならない――そんな状況がさらに厳しくなろうとしています。今回はこの問題の詳細と対処方法を徹底解説します。

Windows11初期設定の厳しい条件とは?

これまでWindows11のバージョン「22H2」以降は、初期セットアップ時にインターネット接続とMicrosoftアカウントが必須となっていました。しかし、これまでは「BypassNRO.cmd」というスクリプトを使うことで、これらの条件を回避してローカルアカウントでのセットアップが可能でした。

ところが、Microsoftが2025年3月28日に発表した更新プログラム「KB5054687」で、この抜け道が削除されることが明らかになりました。今後、すべてのユーザーはセットアップ時にインターネット接続とMicrosoftアカウントが必須となるため、ネット環境が整わない場合はパソコンをセットアップできなくなります。

今までの抜け道「BypassNRO.cmd」とは何だったのか?

「BypassNRO.cmd」は、インターネット環境がなくてもローカルアカウントのみでWindows11のセットアップを完了できるスクリプトです。具体的には、セットアップ画面で「Shift+F10」を押してコマンドプロンプトを表示し、指定のコマンドを入力することでネット接続やMicrosoftアカウントなしでの設定が可能になりました。

手順は以下の通りです。

  1. セットアップ画面で「Shift+F10」を押してコマンドプロンプトを起動。
  2. コマンドプロンプトに「bypassnro」と入力してEnterキーを押す。
  3. 再起動後に「インターネットに接続しません」というオプションが表示される。

しかし、この抜け道が2025年のアップデートでMicrosoftにより完全に封じられる予定です。

MicrosoftがMicrosoftアカウントを強制する理由とユーザーへのデメリット

MicrosoftがMicrosoftアカウントの利用を強制する理由は、主にユーザーの利用状況を詳細に把握し、サービス改善やマーケティングに活用する狙いがあります。しかし、この強制には以下のようなユーザー側のデメリットがあります。

  • OneDriveとの自動同期:デフォルトでOneDriveに自動同期され、プライバシーやストレージ管理に懸念が生じる可能性があります。
  • ユーザー名が本名になる可能性:Microsoftアカウントで本名を設定すると、第三者に画面を見られた際に本名が流出するリスクがあります。
  • インターネット接続の必須化:初期設定時にネット接続が必須となり、煩わしいと感じるユーザーもいます。
  • PINコードの設定義務:Microsoftアカウント利用時には暗証番号(PIN)設定が必須で、管理が煩雑になる場合があります。
  • 法人用途への不向き:Microsoftアカウントは個人向けのため、企業用途ではローカルアカウントの方が適しているケースがあります。
  • ローカルアカウント選択肢の制限:Windows11ではローカルアカウントの選択が制限され、不便を感じるユーザーが少なくありません。

このように、用途や環境に応じてMicrosoftアカウントとローカルアカウントを適切に使い分ける必要があります。

新たな回避策!「レジストリ編集」の方法

幸い、新たな抜け道として「レジストリ編集」による回避方法が発見されています。その手順は以下の通りです。

この様な裏技は、有志の人達の情報提供で成り立っています。あくまで自己責任で行なって下さい。

  1. セットアップ画面で「Shift+F10」を押してコマンドプロンプトを起動。
  2. コマンドプロンプトで「regedit」と入力し、レジストリエディターを起動。
  3. 「HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\OOBE」を開く。
  4. 「右クリック」→「新規」→「DWORD(32ビット)値」を作成し、「BYPASSNRO」と名付ける。
  5. 作成した「BYPASSNRO」の値を「1」に変更。
  6. レジストリエディターを閉じ、コマンドプロンプトに「shutdown /r」と入力して再起動。

これにより、従来と同じようにネット接続やMicrosoftアカウントなしでセットアップが進められます。

Windows11の既存ユーザーへの影響は?

注意すべきは、既にローカルアカウントでWindows11を使用しているユーザーには影響がないことです。今回の措置はあくまでこれから新規にセットアップを行う場合のみが対象となります。新しくパソコンを買うときや、OSのクリーンインストール(トラブル対処などでOS入れ直し)の場合に直面することになりそうです。そんな時には、紹介したアカウント作成回避の方法をやってみるのも良いでしょう。

今後の動向に注意が必要

Microsoftは過去にもユーザーの反応次第で方針を撤回した例があります。現段階では回避策が存在しますが、Microsoft側でまた回避策を封じてしまう場合もありますので、今後の動向を注意深く見守ることが重要です。

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